トップお知らせ・コラムRFIDコラムRFIDリーダーのハンディ型と据置型を比較|特徴・用途・選び方のポイントを解説
2025.08.21
RFIDコラム

RFIDリーダーのハンディ型と据置型を比較|特徴・用途・選び方のポイントを解説

RFIDリーダーの基本|ハンディ型と据置型に注目

RFIDの仕組みとリーダーの位置づけ

RFID(Radio Frequency Identification)は、電波を利用してタグの情報を非接触で読み取る自動認識技術です。対象物に取り付けたRFIDタグと、データを読み取る「リーダー」、情報を管理するシステムの3つで構成されます。

このうちリーダーは、タグから送られる情報を受信し、システムへ送信する重要な役割を担います。読み取り方式には、距離の長いUHF帯や近距離のHF帯などがあり、用途に応じて選定されます。現場で求められる処理速度・精度・通信距離に応じて、リーダーのタイプを選ぶことがRFID導入成功の鍵となります。

適切なリーダーを選ぶことで、RFIDの効果を最大限に発揮でき、導入後のトラブルや無駄なコストを抑えることにもつながります。

たとえば、広範囲をカバーするためにUHF帯のリーダーを導入したものの、読み取り範囲が広すぎて意図しないタグまで読み取ってしまい、業務フローに混乱を招いたケースがあります。また、通信距離の短いHF帯を用いた結果、読み取りに都度接近が必要となり、作業負荷が増してしまったという事例もあります。

このように、リーダー選定の誤りは、後の業務効率や精度に大きな影響を与える可能性があるため、導入前の比較検討が非常に重要です。

ハンディ型と据置型の「役割の違い」とは?

RFIDリーダーにはさまざまな種類がありますが、代表的なのが「ハンディ型」と「据置型(ゲート型)」です。それぞれのタイプは使用シーンや目的に応じて求められる機能や特性が異なります。

ハンディ型は、作業者が持って自由に動きながらタグを読み取るタイプで、柔軟な運用が可能です。棚卸や検品、設備点検など、人が移動しながら行う作業に適しています。作業者自身が機器を操作するため、その場の判断や確認を柔軟に行えるのも利点です。

一方、据置型は特定の場所に設置しておき、自動的にタグを読み取る仕組みです。工場の搬入出ゲートや物流センターのラインなど、物の移動とともに自動認識したいシーンで効果を発揮します。人手を介さずにタグ情報を取得できるため、ミスや作業負担を軽減しながら、効率的な運用を実現できます。

たとえば、医療現場では薬剤のトレーサビリティや患者管理でハンディ型が多く使われる一方、検査室の出入口や器材の返却確認には据置型が活用されることもあります。小売や物流の分野でも、売場での在庫確認はハンディ型、入荷ゲートでの自動処理は据置型など、目的によって選び分けられています。

次章では、それぞれのタイプのリーダーの特徴やメリット・デメリットについて、もう少し詳しく見ていきましょう。


ハンディ型の特徴・メリット・デメリット

柔軟な運用・現場対応力が魅力

ハンディ型RFIDリーダーの最大の特長は、作業者が手に持って自由に動ける「機動力の高さ」にあります。倉庫や店舗、病院や製造現場など、場所を問わず柔軟に対応できるため、多様な業務シーンに適応可能です。

たとえば、棚卸や資産管理では、商品や備品に直接近づいてその場で読み取りが可能で、バーコードのように一つひとつスキャンする手間も不要になります。また、現場担当者の判断でリアルタイムに読み取り・確認が行えるため、即時性が求められる場面でも活躍します。

持ち運びが容易で、複数の拠点や作業場所を移動しながら使えるのも、据置型にはない大きな利点です。簡易な業務から本格的な在庫管理まで幅広くカバーできる点が、導入現場で高く評価されています。

活用例としては、出張先での在庫確認、移動式ワゴンでの資材管理、イベント会場での機材チェックなど、常設設備が使いづらいシーンで力を発揮します。

バッテリー・人手依存・操作性の課題点

一方で、ハンディ型リーダーには注意すべき課題もあります。まず、バッテリー駆動であるため、長時間の連続使用には限界があり、運用中に充電切れを起こすリスクがあります。バッテリー管理を徹底しないと、業務に支障が出る恐れもあるため注意が必要です。

また、手作業による読み取りであるため、作業者のスキルや操作習熟度に依存しやすい点もデメリットの一つです。読み取り忘れやタグの見落としといった人的ミスが発生しやすく、現場によっては運用ルールの整備や研修が不可欠となります。

さらに、端末サイズや重さによっては長時間の作業で疲労が蓄積しやすく、操作性にも配慮が必要です。最近では軽量・コンパクトな機種も増えていますが、現場環境や使用者の特性に合わせた選定が求められます。


据置型(ゲート型/固定型)の特徴・メリット・デメリット

一括自動読み取り・非接触での運用に強い

据置型RFIDリーダーは、あらかじめ決められた位置に設置し、通過する物品や人を自動的に読み取るタイプの装置です。特にゲート型や固定アンテナ型では、複数のタグを一括でスピーディに読み取れるため、入出庫や搬送の効率化に強みを発揮します。

たとえば、物流倉庫の搬入口に据置型リーダーを設置すれば、パレット単位での入出庫をノンストップで記録でき、作業者の介在なくデータ取得が可能です。人為的な読み取り漏れのリスクを回避できるうえ、リアルタイムな在庫把握やトレーサビリティの強化にもつながります。

また、機器を固定して運用するため、読み取り環境を安定して保ちやすく、連携システムとの統合や自動化にも適しています。大規模な現場や高頻度の処理が必要な工程では、据置型リーダーが導入の第一候補となることも少なくありません。

活用例としては、物流センターの出荷ゲート、製造ラインの工程管理、病院内での器材トレースなど、定型業務での自動化に向いています。

設置環境・コスト・工事面でのハードル

一方で、据置型リーダーには導入時のハードルも存在します。まず設置には、電源や通信回線の確保に加え、固定用の工事や什器の設計が必要な場合があり、初期投資が大きくなる傾向があります。現場によっては、スペースの制約や既存設備との干渉により、理想的な配置が難しいケースもあります。

また、読み取りエリアが固定されるため、対象物がそのエリアを正確に通過するように業務設計を行わなければなりません。現場の動線や作業手順を大きく変更する必要がある場合、導入までに時間や調整コストがかかることもあります。

さらに、運用開始後も、環境変化や物品の形状変更などに応じた微調整が求められるため、導入前のPoC(試験導入)や綿密な設計が欠かせません。高精度かつ安定した運用を目指すには、専門的な知見に基づいた導入支援が重要となります。


活用シーン別|どちらを選ぶべき?

併用やハイブリッド運用という選択肢も

たとえば、物流センターでは出荷ゲートに据置型を設置し、出荷時の通過記録を自動化。一方、日々のピッキングや棚卸はハンディ型で対応することで、読み取りミスや人手負担を減らしながらも、作業の柔軟性を保てます。

また、テンタックのようにPoC支援(試験導入)から導入設計、運用支援まで一貫してサポート可能なベンダーと連携することで、自社業務に最適な構成をスムーズに見極めることができます。業務内容の変化や設備更新に応じて、柔軟に拡張・調整できる点もハイブリッド運用の大きなメリットです。

自社にとって「どちらか一方」ではなく、「どう組み合わせるか」という視点を持つことが、RFIDの導入効果を最大限に引き出す鍵になります。


まとめ|自社の業務に合ったRFIDリーダーを選ぼう

RFIDリーダーは、ハンディ型・据置型ともに特性や強みが異なり、自社の業務内容や運用環境に応じた選定が欠かせません。柔軟な作業が求められる現場ではハンディ型が力を発揮し、効率的な自動化を目指す場面では据置型が効果的です。

一方で、近年は両タイプを併用するハイブリッド運用も広がっており、目的や作業フローに応じた最適な組み合わせを検討することが、導入後の成果を左右します。価格やスペックだけにとらわれず、「自社の業務に本当に合っているか」という視点で、総合的に判断することが重要です。

テンタックでは、PoC(試験導入)を通じて実際の運用を想定した評価・検証もサポートしており、導入から活用まで一貫したご提案が可能です。最適なRFIDリーダーの選定に向けて、ぜひお気軽にご相談ください。

アパレル副資材事業
ブランドラベルやパッケージなどを自社工場を活かして生産し、安定した品質で製品に付加価値を提供します。
RFIDソリューション事業
在庫管理などの効率化を実現するRFIDタグを提供し、業界課題に応じたカスタム対応で国内トップシェアを誇ります。
サステナブル素材事業
環境配慮型のリサイクル素材やエコRFIDを展開し、持続可能な未来を支援しています。
What is RFID
RFIDについてより詳しい情報を掲載しています。
初めての方でも分かりやすく解説します。

CONTACT お問い合わせ